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1998 年度 実績報告書

プロテアソームによるサイクリンB分解機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09740625
研究機関静岡大学

研究代表者

徳元 俊伸  静岡大学, 理学部生物地球環境科学科, 助手 (30273163)

キーワードサイクリン / プロテアソーム / タンパク質分解 / ユビキチン化 / 点突然変異体
研究概要

第二減数分裂中期にある成熟卵で最大を示す卵成熟促進因子(MPF)の活性は、受精後数分で低下する。このMPFの急速な活性低下はMPFの活性制御サブユニットであるサイクリンBタンパク質の消失と一致する。サイクリンBの分解は受精直後の卵に見られるばかりでなく、体細胞分裂における分裂期から間期への移行時に普遍的に見られ、細胞分裂に必須であることが明らかにされているが、その分解機構に関しては不明な点が多い。
申請者は、リコンビナントサイクリンBと精製26Sプロテアソームを用いた実験から、26Sプロテアソームがサイクリンの限定分解を介してMPFの不活性化を行なうことを確証した。しかし、サイクリンBの分解がどのように制御されているのかは未解決の問題である。申請者はM期の卵からも26Sプロテアソームを精製し、これがサイクリンBの切断活性をもたないことを見い出している。さらに、分裂期と間期とで26Sプロテアソームのサブユニットに電気泳動移動度の変化があること、その変化が受精後に起こることも見い出した。これらの結果は26Sプロテアソームの活性を制御することにより、サイクリンBの分解は制御されていることを示唆している。これまでにサイクリン切断活性をもつ開期型の26Sプロテアソームと不活性な分裂期型の26Sプロテアソームへの変換の鍵を握ると推定されるp30、p62サブユニットをモノクローナル抗体を用いたイムノスクリーニング法により、遺伝子クローニングし、同定した。これらのサブユニットの変化がどのような修飾によるものなのか、リコンビナントタンパク質を用いた実験などによりp30の修飾はリン酸化であること、p62は未修飾の状態で26Sプロテアソームと結合することが明らかになった。今後はこれらの修飾が26Sプロテアソームの機能変換にどのように関わっているのか明らかにする。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ryo Horiguchi: "Molecular cloning of the goldfish,Carasius auratus,gene α2-ca encoding a 20S proteasome α-type subunit and its expression analysis." Zoological Science. 15・5. 773-777 (1998)

  • [文献書誌] Motoki Toyama: "Characterization of active proteasome (26S proteasome) involved in Bufo japonicus oocyte maturation." Biomedical Research. 19・4. 253-260 (1998)

  • [文献書誌] Toshinobu Tokumoto: "Nature and role of proteasomes in maturation of fish vocyies." International Review of Cytology. 186. 261-294 (1999)

  • [文献書誌] Toshinobu Tokumoto: "Disappearance of anovel protein component of the 26S proteasome during Xenopus oocyte maturation." Experimental Cell Research. (in press).

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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