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1997 年度 実績報告書

ヒメ目魚類の進化にみる深海への適応:分子系統樹に基づく新たな解釈

研究課題

研究課題/領域番号 09740644
研究機関千葉県立中央博物館

研究代表者

宮 正樹  千葉県立中央博物館, 動物学研究科, 学芸研究員 (30250137)

キーワード分子系統学 / 生物地理学 / 深海性魚類 / 適応 / ヒメ目
研究概要

ヒメ目魚類13科のうちのさまざまな深度に生息するエソ亜目ならびに近縁群の21種類の全DNAを常法により抽出した.ミトコンドリアDNAのl2Sならびにl6SリボゾームRNAをコードする2つの異なる領域からなるおよそI000bpをPCR法により増幅し,ダイレクトシークエンスを行った.得られた塩基配列データをリボゾームRNAの二次構造に基づきアラインメントを行いさまざまな手法による系統解析を行った.外群にユメハダカを用いて系統樹のルーティングを行った結果,エソ亜目の単系統性はきわめて高いブ-ツストラップ確率で支持されることが明らかになった.また,Synodus+Trachinocephalus,Aulopus,Saurida+Harpadonの各グループの単系統性が明瞭になった一方で,sauridaはHarpadonとの関係で,多系統になることが明らかになった.1科l属1種からなるホタテエソの系統的位置は,いくつかの解釈が可能だが,本亜目に含まれることは疑いなかった.分子系統樹上に生息深度の進化を最節約復元した結果,深海への適応はいくつかのグループで並行的に起こっていることが示唆された.今後,さらに解析対象群を増やしていくことにより,中・深層や深海底への適応過程を明らかにする予定である.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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