• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

現生大型類人猿の種内変異分析と種間比較によるヒト上科歯形態進化の検討

研究課題

研究課題/領域番号 09740648
研究機関千葉大学

研究代表者

内田 亮子  千葉大学, 文学部, 助教授 (50283685)

キーワードヒト上科 / 歯形態 / 変異 / 進化
研究概要

ゴリラ(Gorilla gorilla)、オランウータン(Pongo pygmaeus)の臼歯咬頭面の写真をフィルムスキャナーでコンピューターに取り込み、ハードディスクに保存。各咬頭の画像から、投射面積、咬頭プロポーションと咬頭の位置を計測し、その変異を集団、亜種、種レベルで比較した。データから、ゴリラの3亜種間の違い、特に、アフリカ西部低地ゴリラと東部の2亜種の違い、が著しいこと、オランウータンでも、2亜種の形態が有意に異なることが明らかになった。このパターンは、ミトコンドリアDNA遺伝子分析結果と一致する。すなわち、ゴリラ、オランウータンともに、初期集団の分岐、拡散後、早い時点で、亜種の祖先集団が遺伝的に隔離され、その間に形態的変化が蓄積されたものと考えられる。このような形態的変化とその固定には、環境・植生の違いに依存する異なる食性への適応が関係している可能性もある。この要素は、特に、現在の亜種間の環境、食性の著しく異なるゴリラの進化過程では、おそらく大きな役割を果たしたであろう。来年度は、チンパンジー(Pan)を含めてより詳細な歯冠形態についても種内変異分析をし、化石ヒト上科をの比較検討を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 内田亮子: "Variation in dental morpholoy of Gorilla gorilla" Journal of Human Evolution. 34・1. 55-70 (1998)

  • [文献書誌] 内田亮子: "Variation in dental morpholgy of Pongo pygmaeus" Journal of Human Evolution. 34・1. 71-80 (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi