1.PZTリングアレイ超音波プローブの開発 外径¢3mm、内径2mmの8素子のPZT製リングアレイ超音波振動子を試作し、個々の素子の動作確認を行った。このリングアレイ超音波振動子をポリイミドとアルミによるフレキシブル配線を利用してカテーテルのダミ-ヘ実装した。 2.リングアレイ駆動・受信回路の作製 フェーズドアレイによってPZTリングアレイプロープを駆動し画像を得るための回路を作製した。これは、高速TTLを用いたディレイライン回路および受信用増幅回路で構成されている。現在はディスクリートだが、最終的には一部をCMOSプロセスを用いて集積化しカテーテル先端へ実装することを目指す。 3.コンポジット型超音波振動子の開発 直径16μm、高さ100μmのPZT口ッドのアレイをポリマーで埋めた1‐3コンポジット構造を作製した。このアスペクト比の高い構造を実現するため、加工したシリコンを鋳型にしてPZTを焼結するSi-lost-mold法を開発した。シリコンにRIE(反応性イオンエッチング)で深い孔をあけ、これにPZTのスラリーを充填した後、HIP(熱間等方圧焼成)により等方的に加圧しながら高温で焼結する。その後シリコンをXeF_2を用いた気相エッチングで取り去る。この方法により高密度かつ高精度形状のセラミックス微細構造体を作製できた。また、カテーテル先端へ実装する目的で円周状にロッド群を試作した。ポリマーを口ッドの間に充填することでコンポジット構造が完成する。
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