1、 撮像プログラムの作成と像構成 あらかじめ発信振動子と受信振動子のすべての組み合わせの反射波形を測定し、各ピクセルに対応した遅延時間をソフトウェア上で加え重ね合わせる、ソフトウェア式フェイズドアレイプログラムを作成した。 2、 撮像実験およびコンポジット型PZTリングアレイ超音波プローブの作製 外径φ3mm、内径2mmの8素子のPZTリングアレイ超音波振動子を用いてデータ取得を行い、上記の撮像プログラムを用いてプローブ正面に置いたφ1mmの真棒およびφ3mmのボールベアリングの撮像を行った。撮像物体の像および移動の様子が確認されたが、超音波パルスのリンギングおよび不要な振動モードに起因すると思われる多数の虚像が同時に観察された。そこでDice and Fill法によりリング状の1-3コンポジット素子を新たに作製し、リンギングの若干の減少と不要な振動モードの除去を確認した。 3、 ファインピッチ1-3コンポジット型超音波振動子作製プロセス 虚像のないより鮮明な画像を得るためにはPZTの1-3コンポジットをより微細に作る必要がある。RIE(反応性イオンエッチング)によるディープエッチングを行ったシリコンを鋳型にしてPZTを焼結するSi-lost-mold法を改良し、φ7μmのPZTロッドのアレイを試作した。 4、 RIEを用いたPZT加工法の開発 ファインピッチ1-3コンポジットを作製するための新たなPZT加工法として、RIE(反応性イオンエッチング)で直接PZT基板をエッチングする方法を開発した。これは、SF6ガスのプラズマ中で発生したイオンに電界をかけて加速し、PZT基板に衝突させるもので、あらかじめパターニングしたNiマスクのない場所でPZTが選択的に取り去られる
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