本年度は、主に、以下の項目について研究を行った。 ・実数系列のlow-peak factor疑似白色雑生成法の検討。 ・実数系列のlow-peak factor疑似白色雑音を用いた新規スペクトラム拡散通信の検討 ・実数系列のlow-peak factor疑似白色雑音の計測への応用 ・実数系列のlow-peak factor疑似白色雑音の乱数としての性質の研究 ・実数系列のlow-peak factor疑似白色雑の性質の数理的検討 ・2次元〜4次元空間用のlow-peak factor実数系列疑似白色雑生成法の検討 本研究の成果である実数系列のlow-peak factor疑似白色雑生成法は、系統な生成法でありながら、low-peak factorが1以下になるという点で、従来にない新しいものである。本成果は、従来の疑似白色雑生成法が、実質上、周波数成分が、数十個以下のものに限定されていたのと異なって成分の個数に上限がないため、多周波同時測定などへの応用に有用であると考えられる。また、従来の方法では困難であった2次元以上の高次元への拡張も、容易にできる事を明らかにした。本疑似白色雑生成法の応用として、新規スペクトラム拡散の開発を試み、その基本的な検討を終えた。
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