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1997 年度 実績報告書

人工膝関節の最適形状設計に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09750090
研究機関北海道大学

研究代表者

藤木 裕行  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80238550)

キーワードバイオメカニクス / 人工膝関節 / 動作解析 / 最適化手法 / 下肢モデル / 歩行 / 筋応力 / 動力学
研究概要

歩行動作における膝関節の動きを検討するために,下肢全体,ならびに膝関節に関連している靱帯,筋等を2次元でモデル化し,歩行解析の測定値を入力条件として,運動方程式を逆問題として解くことにより,各下肢関節の外力モーメント,膝関節の外力を算出し,さらにこれらのモーメントと外力より最適化手法を用いて,歩行動作時の各筋力ならびに膝関節接触反力,接触位置を計算するプログラムを開発した.このプログラムにより人工膝関節の接触面形状,特にこの形状による両コンポーネントの拘束度による膝関節動作への影響を検討するために,現在一般的に使用されている拘束度が低い表面置換型人工膝関節と,対照的な形状を持つ円筒面型人工膝関節について解析を行った.その結果,表面置換型人工膝関節では膝関節の接触位置が大きく後方に移動することがわかり,円筒面型人工膝関節においては,両接触面の適合性により接触位置は全く移動しないが,表面置換型人工膝関節と比較して垂直,水平両関節反力が大きくなることがわかった.これらの接触条件の差が実際の脛骨コンポーネントのゆるみに対して及ぼしている影響を考察するために,さらに求められた接触条件を荷重入力条件として,人工膝観察装置脛骨の応力解析を行った.人工関節のゆるみは骨セメントと骨との界面から生じるので,歩行動作におけるその界面上の応力値の変動を評価したが,その結果,関節面形状ならびに十字靱帯有無の違いにより生じた接触位置ならびに垂直,水平接触力の差により,表面置換型人工膝関節では脛骨前後部の皮質骨部分で,また円筒面人工膝関節では中央部の海綿骨部分でそれぞれ大きな応力値を生じていることがわかり,これらの違いがコンポーネントのゆるみに影響を及ぼしていると考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Fujiki: "Effect of Total Kree Arthroplasty on Contact Force of Kree Joint During Gait" Proc.of the International Conference on New Frontiers in Biomechanical Engineering. 341-344 (1997)

  • [文献書誌] 藤木裕行: "人工膝関節接触面形状による膝関節応力の変化" 日本機械学会北海道支部第37回講演会論文集. No.972-1. 43-44 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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