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1997 年度 実績報告書

巨大風船構造の自動生成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09750103
研究機関東京工業大学

研究代表者

佐藤 千明  東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (80235366)

キーワード風船構造 / ポリイミド / 膜構造 / 接着接合 / 2軸引張 / エポキシ樹脂 / 強度クライテリオン / 接着長さ
研究概要

本研究では,大型の風船構造を自動的に構築する手法に関して基礎的な検討を行っている.このような構造の設計にCADシステムを応用する場合,構造を構成する樹脂膜,およびその接合部の強度を正確に把握する必要がある.しかし,これらの部分には複雑な組み合わせ応力が作用するため,実験的なアプローチが容易ではなかった.今年度は,これら材料や接合部の機械的特性および強度を実験的に求めるため,薄膜用2軸引張試験装置を試作した.この試験装置では,対象となる膜試験片を4つの対向するチャック部に固定し,これらをモーターにより駆動することにより,試験片に2方向の引張負荷をそれぞれ独立に加えることが出来る.また,膜の大変形にも対応できるように,滑り軸受をチャック内に装備し,膜の変形量に関わらず均質な負荷を加えられるようにした.さらに,本実験を高真空曹内で行えるように実験装置をステンレス鋼などで作成し,宇宙環境を模した実験も行えるようにした.
この試験機を用いて,実際に使用される材料について実験を行った.材料として,宇宙環境でよく使用されるポリイミド材を取り上げ,厚さ20μの膜材に対して2軸伸展試験を行った.また,このポリイミド膜材をエポキシ樹脂で接着接合した継手試験片に対しても同様な試験を行った.この結果,ポリイミド材の強度クライテリオンは,金属材料などに用いられるミ-ゼス則やトレスカ則と大きく異なり,単軸強度を楕円を用いて外挿したものになることが分った.また,接着接合した場合でも,その接着長さが6mm程度あれば,接合部の無い均質な膜材と同等の強度が得られることが分かった.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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