平成9年度は、ネガティブコンプライアンスを実現する3軸アクティブ力センサ、フェイルセーフ機構、制御システムおよび計測記録システム等の要素技術の開発を行い、さらにこれらを統合して平面研削システムの構築を行った。 開発した3軸アクティブ力センサは、z軸方向の荷重およびx軸、y軸回りのモーメントの定格がそれぞれ200N、0.25Nm、発生変位および回転角が12μm、0.5mradである。またこれら3軸のコンプライアンスを自由に設定することができる。過大入力に対しては、コンプライアンス特性を動的に変化させることでフェイルセーフを特性を実現し、メカニカルフェイルセーフと兼用してセンサの保護をはかった。 制御システムおよび計測記録システムについては、パーソナルコンピュータをコントローラとして、加工装置の制御、コンプライアンスの制御を行うとともに、3軸アクティブセンサからの情報、平面研削盤からの送り量などの各種信号の記録を行うシステムの開発を行った。 これらの要素技術とともに、別途開発した水圧タービンモータ及び動圧ベアリングを用いて、現有の平面研削盤内に研削システムの構築を行った。剛性などの、研削システムの静的、動的特性の計測を行い、その性能評価を行った。 現在、シリコンウエハをワークとして用い、研削実験を開始したところである。
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