今年度は、円管内旋回乱流の乱流統計量を測定するための実験装置を作成した。 実験装置を作成するにあたり、文献調査をさらに行い、円管内の旋回乱流の乱流統計量を計測するため、内径100mm・長さ6000mmの円管を用意した。実験装置は、空気フィルタ・旋回流発生装置・円管(測定部)・整定室1・ノズル流量計・整定室2・送風機で構成した。実験装置が長くなったため、予定の場所と異なる場所に設置する必要が生じたため、空気フィルタを用意した。旋回流発生装置は、当研究室の既存の実験装置を参考にし、半径方向から吸い込み案内翼を経て軸方向に向きを変え円管に流れ、途中の流路断面積は徐々に減少するよう設計した。円管は、長300mmの要素に20分割して、測定装置を任意の長さ方向の場所に設置可能とした。熱線プローブのブロッケージ効果や熱線のプロングの影響が出ないように、境界層型の熱線プローブを採用し、測定装置を中心に熱線が回転できるように移動装置を設計した。円管を20分割するため、接合部に段差が生じる可能性があるため、接合部の機械加工後、ホ-ニング加工を行い段差を最小限度におさえた。整定室1の部分で流れの方向を180度回転させるため、1200×1200×2400の整定室を設けた。流量計は、既存の丸型ノズルでは実験条件を満たさないため、ISA1932ノズルを新たに作成した。送風機は当研究室のシリンダ内流れに用いた装置を流量した。 数値シミュレーション用の計算コードは、円筒座標系をもとにLESを用いた乱流計算を行う。今年度は、基礎段階として、2次元円筒座標系の層流計算・3次元円筒座標系の層流計算を行い、計算コードの妥当性を確認した。現在、3次元のLES計算コードを開発中である。
|