1. ガラス製キャピラリーの円管路内に、エチレングリコールにポリスチレン微粒子を分散した試料溶液を注入し、レーザーマニピュレーション法により微粒子を補足した。 レーザーマニピュレーション法で微粒子を一定速度で移動させ、微粒子がレーザー光の補足から外れる限界の移動速度の測定を行った結果、壁面の近傍ではその速度が小さくなることが確認できた。また、微粒子の直径を固定し、ガラスキャピラリーの直径を変化させて同様の実験を行ったところ、ガラスキャピラリーの直径が小さいほど速度が小さくなる事が確認できた。これらのマイクロメーターオーダーでの結果は、従来のマクロオーダーでの理論の結果に良く一致している。今後、マイクロオーダーの流体力学的特性について、実験結果と市販の流体解析ソフトウェアによるシミュレーションとを用いた解析を行う。 2. 3次元的に構造物を作製できる光造形法を微小構造物の製作に応用するため、倒立顕微鏡を用いた実験装置の構築を行った。昨年度までに構成した実験装置に加えて、三次元のポリゴンデータから立体物を作成できるソフトウェアを新たに製作した。このソフトウェアにより、任意形状物体をマイクロメーターオーダーで精度良く製作する事が可能になった。
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