研究概要 |
機械構造物の振動抑制のための圧電素子を用いた受動型と能動型の制振機構を構築した.計算機シミュレーションで得られた受動型と能動型の制振機構の制御性能を実証するために,柔軟構造物加振/制振システムを製作してメカトロニクス機器や柔軟構造物を模擬した供試体の振動制御実験を行った. その結果,受動型制振機構においては電気抵抗とインダクタンスを可変にすることで,減衰比と減衰を付加する振動モードを選択して振動制御を行うことが可能となった.可変インダクタンスは,OPアンプを用いたアクティブフィルタの一種で構成した. 一方,能動型制振機構においては,フィードバック制御理論を利用した閉ループ系再設計技術を用いて, (1)能動型制振機構の制御入力エネルギの最小化,を実現するとともに, (2)受動/能動混成型の制振機構の組み合わせ最適化,が実現できた.これらの成果によって,受動/能動混成振動制御に基づく高度振動制御戦略の基礎が確立できた.
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