研究概要 |
本研究では四輪型車両が低速で動作する場合の自動運転技術に関連して,特に自動車の車庫入れ運転操作の自動化のための動作制御手法を開発することを目的としている.ここでは自動車は四輪の前輪操舵型とし,車庫の位置や車庫周辺の道路環境情報は車庫に設置したCCDカメラと車載のソナーセンサにより測定可能とする.この自律車庫入れシステムに関連し,本年度検討した課題は,センサ情報に基づいて,車庫付近の任意の位置・姿勢から車庫内部に後ろ向きに駐車させるためのステアリング操作履歴を計画する手法を開発することである. この問題に対して,従来提案されている四輪型自動車の動作計画手法による移動経路では,直線と円弧の組み合わせにより構成されているため,その接続点において,車両は一旦停止し,最大操舵角まで操舵した後,前進するという操作が必要であった.そこで,なめらかな操舵により,目標位置・姿勢までできるだけ短い動作経路で移動するための一つの経路生成法を開発した.(次ページの1番目の文献).また,車庫付近の壁や車庫の壁との衝突回避のために,中間目標点を設定し,それらの中間目標点間の移動経路を上述の計画法で計画する方法を開発した.この方法では中間目標点は,一つのパラメータ最適化問題として最終的な動作経路が短くなるように探索される. さらに,次年度研究予定の動作制御手法に関連して,車両が移動中,目標方向となる車庫の方向が測定できる事が望ましいため,実時間で目標方向を検出可能な簡便なセンサシステムを開発した.(次ページの2番目の文献)
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