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1997 年度 実績報告書

静電力によって駆動される,ロボットハンド用軽量・高出力アクチュエータの開発

研究課題

研究課題/領域番号 09750311
研究機関理化学研究所

研究代表者

新野 俊樹  理化学研究所, 研究基盤技術部, 研究員 (70291929)

キーワード静電モータ / 静電アクチュエータ / ハンド / 指 / アクチュエータ
研究概要

1つのロボットハンドは通常多自由度を有するため,アクチュエータはもちろんのこと,その駆動回路も十分に低価格なものでなければならない(本計画では5自由度を予定).これまで静電アクチュエータの駆動には2500V程度の電圧出力能力を持つアナログアンプを使用していたが,これらのアンプは非常に高額で(100万円以上),アクチュエータ1台あたり3台のアンプが必要となる.この問題を解決するために,3相交流電圧に高周波数搬送波交流による振幅変調を施した電圧をアクチュエータに印加してモータを駆動する変調駆動法を用いて,オ-ディオアンプ(2万円程度)とフェライトコアの組み合わせを3組用いた装置でモータを駆動することに成功した.
ロボットハンドの指部は,駆動を行う根元部に対して指先部の変位が大きくなる増速機構となるため,駆動を行うリニアモータは十分小さな分解能を有していなければならない.そこで,静電リニアアクチュエータの制御方式の開発を行った.通常駆動,前述の変動駆動の切り替え制御方式の考案および,アクチュエータの移動子の位置(電気角)検出用の静電位置センサの開発を行い,検出分解能6.5nmのリニアスケールを用いたフィードバック制御により,リニアスケールの1パルス以内の位置決め精度を実現した。このことは,現状で静電アクチュエータの位置決め精度が±6.5nmであることを証明しており,センサの分解能が高くなれば位置決め精度がさらに向上できることを示唆している.
以上の結果をもとに,ロボットハンド用静電アクチュエータの仕様を決定し,試作を行った.ロボットハンド用アクチュエータは有効電極部50mm×80mmの移動子・固定子を16組程度積層したモータユニット5セットから構成し,各軸のストロークは50mm,5軸全体でのオーバーオールサイズは165×70×70mmとした.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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