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1998 年度 実績報告書

二次元駆動のためのリング巻線・永久磁石形同期モータの開発

研究課題

研究課題/領域番号 09750312
研究機関東京大学

研究代表者

古関 隆章  東京大学, 工学系研究科, 助教授 (20211899)

キーワードリニアモータ / 二次元駆動 / リング巻線 / 永久磁石 / 同期モータ / 鉛直輸送システム
研究概要

二次元リニア同期モータの連続的な運転を模擬する試験装置として埋め込み磁石形の回転形試験機をリング巻線形の電機子6本を用いる構造で製作した。軸にスライド式リニアベアリングを採用することで二次元運動を可能とし、推力測定上障害となる可能性のある強い吸引力の問題を、軸まわりに点対称なリング巻線形を選ぶことで回避した。リング巻線により、界磁・電機子の実効的な対向面積が小さいという問題点を解決し、埋め込み磁石形の可動子構成を選ぶことで、磁気回路最適設計のための自由度を確保した。フーリエ級数法を応用した横方向ディテント力の解析から、今回の試験機の寸法は適正なものであることを確認した。DSPボードからの制御によるインバータを用いた駆動システムを構築し、同時にエンコーダからの情報の読み込みとデータ処理の環境を整えることで、様々な駆動実験を可能とする試験システムを構成することができた。
実験の結果、当初意図した積層鉄心による電機子の構成を作業の複雑さから断念したことにより、意図しなかった三次元的磁路が構成され、定格電流の範囲では設計通りの横方向力が得られないことが判明した。しかし、本実験で用意した電源装置の定格には余裕があったので、一時的に大きな電流を流すことにより横方向の駆動ができることを同時に確認した。本年度中の作業として予定していた本格的な連続駆動試験、エンコーダによる回転子位置検知と横方向の駆動原理の実証は達成できた。今後の課題として、積層鉄心を用いて磁路の通り易さに積極的に不均一性を持ち込むことにより横方向力を容易に発生できる機械の構成の検討や、エンコーダからの情報を積極的に活用してdq軸分離を行うより高性能な駆動制御の実験が挙げられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.Miyatake,T.Koseki and S.Sone: "Design and Traffic Control of Multple Cars for an Elevator System Design by Linear Synchronous Motors" Proceedings of Linear Drives for Industry Applications. LDIA'98. 94-97 (1998)

  • [文献書誌] T.Koseki K.Yakushi M.Miyatake and S.Sone: "Evaluation of Three Dimensional Force of a Test Machine of a Two-Dimensional Linear Synchronous Motor" Japanese Roumanian Joint Serminar on Applied Electromagnehcs and Mechanics. JRJSAEM'98. 79 (1998)

  • [文献書誌] 古関・薬師・宮武・曽根: "二次元リニア同期モータの試験機と準三次元解析を用いた三次元力の評価" 平成10年電気学会産業応用部門全国大会講演論文集. I. 345-348 (1998)

  • [文献書誌] 木澤・薬師・古関・曽根: "二次元駆動可能なリニア同期モータの三次元力の解析と回転型試験機を用いた実証" 平成11年電気学会全国大会講演論文集. 予定. (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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