本研究の目的は、「超音波モータの宇宙環境下での使用においてどのような新たな特性の発現がある検討し、宇宙機器搭載用モータとして全く新しい用途の超音波モータを実現する」ことである。 1.真空容器内で実験し、空気中と真空中との特性の相違を明らかにする。 2.主に摩擦材料の選択に重点を置き、真空環境中での特性を評価を行う。 3.真空環境中での安定した特性が得られる超音波モータを実現し、宇宙旅行への有効性を立証する。 研究実績 1.環境の整備 環境試験のための真空装置を設置した。 2.超音波モータの作製 複合振動子型超音波モータを作製した。 3.動作の確認 試作した超音波モータを空気中と真空中で動作確認を行った。 4.特性測定法の確立 (1)真空容器(ベルジャー)を通して、レーザによる非接触測定法を用いた。 (2)超音波モータ回転子の回転立ち上がりから「回転数-トルク特性曲線」を求め、回転の停止過程から、「摩擦係数」を求めた。 5.摩擦材料の検討 真空中での摩擦摩耗に適しているといわれている材料、セラミックス及び従来材料を摩擦材料として使用を試みた。
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