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1997 年度 実績報告書

多元的冗長性を削減する新しい実写環境伝達方式の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09750408
研究機関名古屋大学

研究代表者

藤井 俊彰  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30273262)

キーワード3次元実写環境情報 / 光線空間 / センサ付きカメラ / カメラパラメータ / 多元的冗長性 / 情報圧縮 / 離散コサイン変換 / 視差補償予測符号化
研究概要

1.テレビカメラと3次元センサを組み合わせた新しい光線空間データ取得装置について検討を行った.
(1)市販の小型CCDカメラに3次元位置・方向センサを取り付けた光線空間データ取得装置を開発した.
(2)基準物体を撮影して求められるカメラパラメータと投影の物理モデルから計算されるカメラパラメータを用いて,焦点距離等のカメラ内部の未知パラメータを推定するアルゴリズムを確立した.
(3)回転ステージ等の機械的な位置制御機構をもつ装置との比較を行い,開発した装置が実用上問題ない精度で光線空間データを取得できることを確認した.
2.上記で開発した装置を用いて取得した光線空間データの冗長性について検討し,以下の知見を得た.
(1)光線空間データには,空間方向及び視線方向の2種類の冗長性が存在し,これらの統計的性質は互いに異なっている.
(2)空間方向の冗長性は,2次元画像のもつ空間的冗長性と同様な性質をもつ.
(3)視線方向の冗長性は,物体形状の複雑さと物体表面の反射特性により規定される.
3.光線空間データの多元的冗長性を削減する手法を検討し,以下の成果を得た.
(1)2で得た知見をもとに,縦方向の視差を有する4次元光線空間データを四辺形プリミティブに分割していく構造化アルゴリズムを開発した.
(2)(1)のプリミティブに対して幾何学的変換と離散コサイン変換(DCT)を適用する手法を検討し,JPEGを上回る性能を得た.
(3)4次元光線空間データに対する視差補償予測を検討し,データ量を100分の1に圧縮する手法を開発した.
圧縮した光線空間データから任意視点の視差画像を復元し,裸眼立体視システムを用いて観察した.100分の1に圧縮した光線空間データを用いても,視覚的に良好な3次元画像が再生されることを確認した.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 藤井俊彰: "縦方向視差を有する光線空間データの構造化の検討" 1997年3次元画像コンファレンス講演予稿集. 138-143 (1997)

  • [文献書誌] 野瀬哲也: "光源情報を付加した光線空間データの検討" 電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ大会 講演予稿集. 164 (1997)

  • [文献書誌] 藤井俊彰: "視差補償に基づく光線空間符号化" 1997年映像メディア処理シンポジウム 講演予稿集. 55-56 (1997)

  • [文献書誌] 野瀬哲也: "任意方向光源の画像合成のための光源配置に関する検討" 映像情報メディア学会冬季大会 講演予稿集. (1997)

  • [文献書誌] Toshiaki Fujii: "Ray-Space Coding Based on Arbitrary-Shaped DCT" Proc.of SPIE Electronic Imaging'98. 3295. (1998)

  • [文献書誌] 藤井俊彰: "光線空間符号化に基づく3次元空間情報の圧縮" 映像情報メディア学会論文誌. 52. (1998)

  • [文献書誌] 野瀬哲也: "離散光源画像の補問に基づく任意方向光源画像の合成" 電子情報通信学会総合大会 講演予稿集. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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