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1997 年度 実績報告書

OTAを用いたアナログ信号処理用ICの開発

研究課題

研究課題/領域番号 09750411
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

平野 智  名古屋工業大学, 工学部, 助手 (90238379)

キーワードアナログ信号処理 / モノリシックIC / フィルタ回路 / 高周波動作 / OTA / 自動調整
研究概要

本研究は高周波で動作するモノリシックIC化を前提としたOTA(Operational Transconductance Amplifier)を用いたアナログ信号処理回路の開発を行うことを目的としている.アナログ信号処理回路としてはフィルタ回路を対象とし,OTAを有限の差動利得を持つ電圧制御電流源と考えることによる新しい構成法の可能性の検討,さらに実際にモノリシックIC上に実現した場合に必要となる特性の自動調整機構について検討を行った.
OTAを用いたフィルタ回路の構成法としては,LCR素子を用いた単一OTA形全域通過回路の高周波動作に関して検討を行った.従来OTAを用いた全域通過回路に関する検討はあまりされていない.検討を行った回路ではOTAを1個用いているだけなので低消費電力であり,高周波動作も良好な低素子感度な構成法であることを示した.しかしLC素子はモノリシックIC上に同時に実現はできず外づけとなること,インダクタLの非理想特性の影響を受けてしまうこともわかった.今後はこの構成法を基としてインダクタLを用いない構成法を検討する予定である.
実際にモノリシックIC上に実現した場合に必要となる特性の自動調整機構については,マスター-スレーブ構造の自動調整回路を検討した.従来は位相差情報を基とした自動調整回路が検討されているが,振幅差情報を基とした自動調整回路を検討し,必要とされる回路規模が小さくできる可能性のあることを示した.しかし演算増幅器のオフセット電圧の影響を受けることがわかった.今後はこの影響を除去する手法について検討する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 平野 智: "OTA-Cフィルタ用自動補償回路の一構成" 電気学会 電子回路研究会. ECT-97-107. 27-32 (1997)

  • [文献書誌] 渡辺 優: "LCR素子を用いた単一OTA形全域通過回路の高周波動作に関する検討" 電子情報通信学会 信学技報. CAS-97-82. 57-64 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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