1.オンライン予見・予測目標値計画法の確立 マニピュレータなど制御対象に非線形性がある場合について、計算トルク法を用いる方法を開発した。2リンクマニュピレータに対して適用と実験を行い有効性を確認した。ただし、より一般的な非線形性に対しては適当な方法を開発するには至らなかった。一般的な適応制御やGPC(一般化予測制御)などを用いたオンライン予見・予測制御法については現在開発中であり、10年度も引き続きおこなう予定である。 2.移動体への適用 移動体の走行制御について一般的な最適予見制御を用いた方法を開発し、計算機シミュレーションで有効性を確認した。また、実機で実験を行うために機材を購入し実験装置の制作を開始した。9年度の研究費は、主に実験装置の走行用駆動部分に用いられた。 (1)車輪+駆動用モータを取り付け、専用のMotor Controllerで制御するシステムを製作した。 (2)画像処理用CCDカメラの方向を上下左右可動にするためにステッピングモータボードを用意した。 (3)三輪移動体の運動方程式は非線形性をもつが、非線形変数変換と状態フィードバックにて線形化する方法による制御プログラムを開発した。 10年度の研究費で前方障害物の情報を取り入れるための視覚センサーやその情報処理装置などを購入予定である。また、視覚情報から前方障害物の距離と方向を注出する方法を調査・考案する予定である。
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