• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

動的有限要素解析の並列・分散アルゴリズムの開発及び既存大型橋梁の耐震診断への応用

研究課題

研究課題/領域番号 09750546
研究機関茨城大学

研究代表者

呉 智深  茨城大学, 工学部, 助教授 (00223438)

キーワード大型土木構造物 / 動的有限要素解析 / 並列・分散アルゴリズム / 耐震診断解析法 / 領域分割解析法 / 部分構造同定法 / 非線形構造解析 / 自動分割手法
研究概要

本研究は,身近な計算機環境を利用することで,大型土木構造物に適した動的有限要素解析の並列・分散アルゴリズムの開発を行い,大型構造物の合理的な耐震診断解析法の構築を目指すものである.初年度の研究成果を踏まえて、本年度では以下のような研究成果が得られた。
1) 複雑な構造システムの静的構造同定の局所化と分散化に関する研究開発
構造物の変形の計測情報による構造物の有限要素離散化構造同定法を各種領域分割解析法の概念に基づき発展し,部分構造同定手法の試みを行った結果,静的縮小法および動的縮小法による部分構造同定手法の有用性を確認できた。本年度は、静的部分構造同定法をより一般化し、一般非線形有限要素解析コードへの取り込みを実施した。構造解析解析に当たって,複合構造物に関する適応性,所用記憶領域,計算時間の短縮,従来の構造解析の結果との比較などについて検討し、複雑な構造システムへの適用可能性を検討した.
2) 複雑な構造システムの動的構造同定の局所化と分散化手法に関する研究開発
構造物の固有振動数および変形の計測情報による構造物の有限要素離散化構造同定法を動的縮小法の導入により、分散化できる部分構造同定手法まで発展出来た。
3) 大規模動的線形構造解析の並列・分散アルゴリズムの一般化
静・動的縮小法を導入した構造解析手法の並列・分散アルゴリズムを開発し、構築されている並列ハードウエア上の検討を行った結果、複雑な構造システムへの適用性を解析的に検証できた。
4) 一般的な非線形有限要素解析コードへの取り込み
上記の3)によって開発された動的線形構造解析の並列・分散アルゴリズムを更に一般化し、非線形有限要素解析コードへの取り込みに関する試みを行い、大型実構造物の耐震診断業務への応用可能性を有していることが示唆された.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 市來佐都子,呉 智深: "剛性劣化の静的離散化構造同定法に関する未測定変位の予測アルゴリズム" 計算工学講演会論文集. Vol.3. 531-534 (1998)

  • [文献書誌] 黒川徹二,呉 智深: "弾塑性破壊力学手法による鋼製梁部材の動的脆性破壊性状に関する有限要素解析" 計算工学講演会論文集. Vol.3. 867-870 (1998)

  • [文献書誌] 呉 智深,原田隆郎,三宅博之: "固有振動特性による大型構造システムの分散化劣化診断同定に関する研究" 土木学会構造物の診断に関するシンポジウム論文集. 27-32 (1998)

  • [文献書誌] 市來佐都子,呉 智深,原田隆郎: "静的な応答による既存構造物の剛性劣化の分散化同定法の提案" 土木学会構造物の診断に関するシンポジウム論文集. 33-38 (1998)

  • [文献書誌] 市來佐都子,呉 智深,原田隆郎: "静的縮小法を導入した剛性の劣化に関する静的離散化構造同定法" 土木学会第53回年次学術講演会・講演概要集. I-A250. 500-501 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi