| 研究概要 |
本研究では,「粒状体の一次性質のうち内部摩擦角に及ぼす粒子形状の影響が極めて大きく,粒子寸法・粒度分布の影響は小さい」という,これまでに得ていた研究成果に粗粒材を含む各種の粒状材料へ拡張するとともに,微視的な観察により主として粒子形状が粒子構造に及ぼす影響を調べ,最終的には粒子形状のみから内部摩擦角を推定する方法を提案しようとするものである.この研究目的達成のために,以下の研究を行った.
1.これまでに研究代表者が提案してきた粒状体の粒子形状の評価を粗粒材料にまで適用可能なことを確認する。
2.研究代表者がこれまでに行た実験データを再度検討し,特に粒子形状とせん断中のダイレイタンシー関係,内部摩擦角の関係をさらに詳細に分析した.
3.粒子形状が著しく異なり粒子破砕の無い金属材料試料(球,立方体,正三角錐)や数種類の粒状体試料の三軸圧縮試験を追加し,これまでの研究成果の妥当性を検討した.特に異種形状の材料を混合し,集合体としての平均的な粒子形状が等しければ,せん断特性に差異が生じないかを調べた.
その結果,粒子形状を決定するための拡大倍率は粒径に依らず50倍以上が必要であること,集合体としての平均的な粒子形状が等しければ,せん断特性は等しくなることが確認できた。
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