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1998 年度 実績報告書

新しい混相乱流モデルに基づく火砕流の数値計算手法の開発と流動構造の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09750589
研究機関東京工業大学

研究代表者

二瓶 泰雄  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (60262268)

キーワードGALモデル / LESモデル / 高濃度混相乱流 / 粒子間力 / シートフロー / 高濃度流動層 / 数値シミュレーション / 大規模渦構造
研究概要

研究代表者は、最近火砕流のような「大規模・高粒子濃度」混相乱流場へも適用可能な新しい混相乱流モデル(GAL-LES model)を開発しており、このGAL-LESモデルを火砕流へ適用し得る数値モデルへ発展させ、その数値解析に基づいて火砕流内部の流動構造を解明することを目的として研究を遂行・発展させている。今年度においては、まず、混相乱流モデルであるGAl-LESモデルの妥当性を検証するために、典型的な二相乱流場である固液及び気泡プルームに関する数値解析を実施し、既存の実験で観察されているような大規模渦構造を再現した。、また、計算結果と実験結果における平均流速分布などに関する定量的な比較を通じて、本モデルの有効性が確認された。このようなことは、火砕流上部における低濃度二相流場への適用性の検証になるものと考えられる。
次に、火砕流下部に存在する高粒子濃度領域での粒子運動の物理素過程に関して、新たにモデリングし、粒子モデルであるGALモデルへ組み込むことを試みた。具体的には、粒子間衝突・接触力に関して、気体分子運動論をベースとして定式化し、粒子運動の平均速度、速度分散の再評価を行った。この粒子間力効果を取り入れたGAL-LESモデルを高濃度混相乱流場の一例である海岸漂砂の一形態であるシートフロー現象に適用した。その結果、本モデルは、同時に行こなわれた検証用実験で見られたような大規模渦の発生・発達に関する非定常プロセスを再現することに成功した。
このように、本研究では、火砕流上部、下部の運動特性を合理的に反映し得る数値計算手法を開発することに成功した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Y.Nihei,K.Nadaoka & H.Yagi: "Large-Eddy Computation of Herisontul Fluidiaed Bed by a New Multiphuse LES" Coastal Dynamics. 1053-1061 (1997)

  • [文献書誌] 二瓶泰雄.灘岡和夫: "GAL-LESモデルに基づく分散性二相乱流に関する数値解析" 日本機械学会論文集B編. 64巻619号. 684-692 (1998)

  • [文献書誌] Y.Nihei & K.Nadaoka: "Improvement of GAL model for Convectire Transport Simulation" Int.Vonf.On Multiphure Flow. Vol.3. CD-ROM (1998)

  • [文献書誌] 灘岡和夫・二瓶泰雄・中村則保: "非対称振動流場におけるシートフロー状流動層の乱流構造に関する研究" 海岸工学論文集. 45巻1号. 476-480 (1998)

  • [文献書誌] 二瓶泰雄・灘岡和夫: "高濃度混相乱流場に関する数値解析" 混相流. 13巻1号(掲載決定). (1999)

  • [文献書誌] K.Nadaoka,Y.Nihei & H.Yagi: "Grid-Averaged Lagrangion LES Model for Multiphase Turhuleat Flow" Int.J.Multiphase Flow. (in press). (1999)

  • [文献書誌] 二瓶泰雄・灘岡和夫: "粒子間力モデルを組み込んだGAL-LESモデルに基づく高濃度混相乱流解析" 土木学会論文集. (発表予定). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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