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1997 年度 実績報告書

砕波を伴う風波界面における炭酸ガス機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09750601
研究機関九州大学

研究代表者

杉原 裕司  九州大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (70243970)

キーワード風波 / ガス輸送 / 砕波 / 乱流 / 表面更新 / 再曝気
研究概要

風波界面を通しての炭酸ガス輸送において砕波と乱流が果たす役割を解明することを目的として室内実験による基礎的研究を行った。本年度は,2次元風胴水槽の風波下の乱流場において2方向レーザードップラー流速計による乱れ計測を実施し,その特性を調べた。風速を6m〜10m程度の範囲で変化させて,さざ波下と弱い砕波下におけるその特性の違いを検討した。得られたデータについてFFTによるスペクトル解析を行った。風波の周波数帯域の低周波側に-5/3乗域が形成される。波高が増大するにしたがって風波の帯域が低周波側に移行するが,このような特性は定性的にはさざ波状態でも砕波状態でも同様であった。水平流速と鉛直流速のコスペクトルを調べた結果,この-5/3乗域においては正のレイノルズ応力が生成されているが,砕波状態においては風波のスペクトル帯域において強い負のレイノルズ応力が生成されていることがわかった。これは風波のエネルギーが平均流へ受け渡されていることを示唆し,風波乱流場の特徴の一つと考えられる。-5/3乗域における乱流運動の特徴を抽出するために,数値フィルターを用いて変動流速のスペクトルから風波成分を分離し,修正後のスペクトルを逆フーリエ変換することによって乱流成分の時系列を再構成した。得らたデータから計算されたレイノルズ応力の時系列に対して条件付サンプリング手法を適用した。その結果,強いスパイクを伴う正のレイノルズ応力の生成は,流体の下降運動時によく観察されることが分かった。このような乱流運動は,海水面の表面更新において重要な役割を持つものと想像される。強いレイノルズ応力の生成を伴う乱流運動や砕波の特性量によってガス輸送係数を定量的に評価するのが今後の課題となる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 杉原裕司他: "水表面近傍の乱れに対する応力方程式モデルの適用" 水工学論文集. 第42巻. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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