研究概要 |
本研究では,公共交通分担率低下原因の一つに都心部における公共交通サービス水準の低さがあると考え,仙台都市圏を対象として都心部交通の問題点の把握と公共交通サービス改善方策の検討を行った.まず,1972年,1982年,1992年のパーソントリップ調査データから都心部のアクセシビリティ指標を求めた結果,路面電車の廃止により都心部の公共交通利便性が著しく低下したこと,地下鉄の開業により地下鉄沿線では公共交通利便性が改善されたものの駅からlkm離れると自動車優位となっていることが明らかになった.通勤目的のJR仙台駅からのイグレス交通を分析した結果,乗り継ぎ抵抗が非常に大きく,特にバスの方が地下鉄より抵抗が大きいことが明らかになった.さらに,乗り継ぎ時間より運賃の方が弾力性が高く,また,運賃を下げることに事業者の総収入が増加することが示された.
|