本研究は、経路所要時間情報提供システムが観光周遊行動に与える影響把握を目的としている。路側情報板によって提供される経路所要時間は、(i)経路選択行動時、(ii)目的地選択行動時、をはじめとして観光行動に影響を与えると考えられ、特に自由度の高さによる行動変化の容易性が存在すると考えられる。 本研究では、特に(i)に示す経路選択時に経路所要時間情報が及ぼす影響を把握する事を目的として、分析を行なった。具体的には、SP調査を用いて、観光客が経路別所要時間情報提供を視認した場合の経路選択行動をモデル化、これを交通梳シミュレーションのインプットデータとして用いることにより、その定量的影響把握を行った。その結果、経路選択率が最大5%減少(ピーク時)すると混雑の発生が著しく低減する事が導かれた。また、本研究結果について国際学会で発表を行った。
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