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1997 年度 実績報告書

心理学的安全意識調査から求めた社会的合意に基づく耐震安全性レベルの定量的評価

研究課題

研究課題/領域番号 09750668
研究機関尚絅女学院短期大学

研究代表者

平田 京子  尚絅女学院短期大学, 生活科学科, 助教授 (70228782)

キーワード構造安全 / 安全性レベル / 居住者 / アンケート / 信頼性理論 / 破壊確率 / 性能設計 / 建築物
研究概要

これまでの構造設計では、目標とする安全性レベルについて、人命保全や財産保全が具体的には指標化されてこなかったが、人命と財産の保全という建築物の使命を指標化して、これからの安全性レベルを定量的に評価する手法を確立することを研究目的とする。その際に、これまで反映されてこなかった一般の人々の意見を意識調査により取り込み、社会的合意が得られる安全性レベル設定の構築を目指す。安全性指標には、信頼性理論に基づく信頼性指標βなど、確率的な指標を用いる。
一般居住者の要望を定量的に評価できる精度に高めるため、心理学的手法を応用したアンケートにより、人々が要求する安全性レベルを広く社会全体から調査する。次年度には全国版アンケートの解析結果のまとめおよび一般居住者への啓発を目的とした研究を計画している。
本年度は、次の2点から研究を実施した。
1)一般居住者の要求する安全性レベルを解明するための全国調査
2)アンケート結果の集計・解析
心理学的手法によるアンケート手法の確立を行い、手法を確定した。最終的に現在提案されている性能設計にも活かせるよう、外力と耐力を明確にした破壊確立の形で意識を抽出できるよう問題の洗練を行い、東北地方・関東周辺・九州地方で600名程度の調査を行った。その結果は日本建築学会等で発表している。
アンケートの実施については、全国規模で数百人以上の意識調査を継続して行う予定である。まず、一般居住者を対象とした調査を行い、次に設計者・行政関係者に拡大して行う予定である。こうして社会を構成する3つの立場からそれぞれ意見を明らかにする。結果の集計・解析は、平成10年度にも継続して行う。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 石川孝重, 平田京子: "社会的合意を得た構造安全性の構築-その3合意レベルの形成主体-" 日本建築学会大会学術講演梗概集(構造II). 31-32 (1997)

  • [文献書誌] 平田京子, 石川孝重: "社会的合意を得た構造安全性の構築-その4意識調査をふまえた合意の指標化に対する試案-" 日本建築学会大会学術講演梗概集(構造II). 33-34 (1997)

  • [文献書誌] Kyoko Hirata,Takashige Ishikawa: "Target Safety Level Using Probability of Building Collapses and Deaths" 7th International Conference on Structural Safety and Reliability. (1997)

  • [文献書誌] 平田京子: "一般居住者に対する構造安全性に関する意識調査-基礎調査にみる安全意識の特徴-" 尚絅女学院短期大学研究報告. 第44集. 177-183 (1997)

  • [文献書誌] 平田京子, 石川孝重: "社会が求める構造安全性レベルの定量的評価に向けて-信頼性設計手法に基づく居住者アンケートの論理構築-" 日本建築学会関東支部研究報告集(構造). (1998)

  • [文献書誌] 平田京子: "一般居住者が要望する構造安全性レベルに関する信頼性理論に基づくアンケート" 日本女子大学大学院紀要家政学研究科・人間生活学研究科. 第4号. 69-76 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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