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1998 年度 実績報告書

特養でのグループケアに配慮した物的環境条件に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09750710
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

前川 佳史  東京都老人総合研究所, 生活環境部門, 助手 (50260302)

キーワード特別養護老人ホーム / 建築計画 / 生活単位 / グループケア
研究概要

特別養護老人ホームにおけるグループケアの実態を捉えるため,昨年度より実施してきた施設への調査を,本年度も継続しておこなった。調査内容は,平成7年度以降に設立された全国の特養を対象として,建築図面の送付を依頼した。昨年の郵送調査時に記入してもらった設計事務所に対しては,建築図面の追加郵送を依頼するとともに,電話によるヒアリングもおこなった。最終的に収集できた建築図面は134施設であった。
収集した建築図面より,生活単位(居室,日中生活空間,寮母室などで構成された空間のまとまり)が施設内でどのように計画されているかを整理して,その複合形態別に6タイプに分類した。
その結果,50名未満という比較的,小・中規模の生活単位で構成されるハード環境を備えた施設が7割以上を占めており,多くの施設で定員を複数のグループに分けてのケアが可能であることが捉えられた。ただし,典型的なグループケア環境条件を持つと判断した施設に対する空間利用状況のヒアリングでは,実際にグループケアを実施している施設はほとんど見られなかった。職員不足という人的要因をあげる施設が多かったが,グループケア自体を認識していない施設もあり,ハード面の整備だけではなくケアシステムも含めた施設計画が今後の課題といえる。また,建築図面で食堂と談話空間の設置数を整理した結果,設計者側が利用を見込んで設置した空間であっても,利用者側は必ずしもその意図通りに使用していないことが捉えられ,こうした認識の違いをなくすことも計画上の重要なポイントである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 前川 佳史: "特別養護老人ホームにおける入居者生活単位の実態" 日本建築学会学術講演梗概集. 建築計画I E-1. 535-536 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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