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本計画では急速鋳造プロセスにおける合金組成、凝固条件をパラメータにした初期凝固組織の予測を行うことを目的としてFe-Ni-Cr三元系について本年度は以下のテーマで研究を行った。
1.Fe-Cr-Ni三元系合金相選択の実験的検証
CO2レーザによる一方向凝固装置により、初晶として晶出するδ相、あるいはγ相の晶出速度領域を調べた。続いてThermo Calc等の状態図データベースを援用することによって平衡相、非平衡相晶出における状態図、凝固パスを考慮して相選択について三元系へと展開、ステンレス銅の凝固組織とくに初期凝固組織予測への適用を試みた。このγ-δ遷移速度についてに実験によって得られた値は計算値と良い一致を示しており、この予測法の有効性が示された。
2.過冷凝固実験
浮揚溶解炉を用いて溶解し、基板クエンチ、あるいは浮揚させたままでの過冷凝固実験を行った。凝固時には高速カメラおよび高速応答可能な二色光温度計を用いて凝固界面進行と温度履歴の測定を行う。同時に様々な過冷度に対する凝固組織を観察・同定し、過冷度、初期組成にたいする相の選択、晶出過程を明らかにした。
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