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1998 年度 実績報告書

環状非等温クロマトグラフィーによる連続ガス分離装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09750817
研究機関東北大学

研究代表者

吉田 雅俊  東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (30230759)

キーワード吸着 / クロマトグラフィー / 分布定数系 / プロセス制御
研究概要

昨年度は以下の研究を行なった。
1. 環状非等温クロマトグラフィーガス分離装置の作製と温度制御システムの開発:
高さ約50cm,直径約20cmの環状の吸着塔を作製した。吸着塔には吸着剤として活性炭を充填し、装置に温度の波を付加するために、吸着塔の外側に12個の面状ヒーターを設置し、34対の熱電対を設置した。つぎに、温度分布制御システムを構築した。この制御システムの制御部は、現有のパーソナルコンピュータ上に実現した。熱電対による測定データは、現有のデータロガーを用いてコンピュータに取り込み、コントローラからの信号は現有のパワーコントローラに伝送されて、ヒーターの出力を調節を行なう。
本制御プロセスを構築して制御を行なったところ、比較的精度良く希望する螺旋状の温度の波(最低温度20℃、最高温度120℃)を装置に形成できた。さらに、その温度波を希望する速度(50cm/h)でガス出口方向(塔頂)へと移動できた。
以上の結果をふまえて、今年度は、以下の研究を行なった。
1. 混合ガスの連続分離性能の検討:
環状吸着塔に、二酸化炭素とエチレンの混合ガスをそれぞれ約1mol%の濃度で流し、ガスの分離性能について検討を行なった。吸着塔出口におけるガス濃度は現有のガスクロマトグラフを用いて分析した。混合ガスは、温度波が120℃から20℃まで降下する勾配上で濃縮され分離が達成される。混合ガスを流しても温度波の形を損なうことなく、所定の移動速度で移動させることが可能であった。なお、70℃の温度波が出口に到達した時点で二酸化炭素が、一方80℃の温度波が出口に到達した時点でエチレンが、フィード濃度の約5倍程度まで濃縮されて分離され、良好な分離性能を得た。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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