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1997 年度 実績報告書

高分子で表面改質した多孔質中空管によるC_4留分中の異性体分離

研究課題

研究課題/領域番号 09750831
研究機関日本大学

研究代表者

辻 智也  日本大学, 生産工学部, 講師 (40246848)

キーワードポリ(4-メチル-1-ペンテン) / アルミニウム陽極酸化皮膜 / ブタン / イソブタン / 状態方程式 / 透過モデル / 透過速度定数
研究概要

装置についてはウルチメタルキャピラリカラムを備えたガスクロマトグラフをオンライン接続した。また測定に必要なC4炭化水素気体の混合物を得るために、任意の組成を0.01mol%程度の精度で調製可能な気体混合装置を作製した。また、支持体となる中空管は、これまで、外径6mm、内径5mmのアルミニウム管を外側から電解酸化することにより得ていたが、差圧100kPa程度で亀裂を生じ、耐圧性が問題となっていた。そこで本年度は新たに、内面電解することにより得られる中空管型アルミニウム陽極酸化皮膜を用いたところ、耐圧性が10倍程度向上することを確認した。なお、C4炭化水素気体の透過性については、耐圧性を有し、かつ透過機構の解析を容易な平膜型アルミニウム陽極酸化皮膜状にポリ(4-メチル-ペンテン)を展開した複合膜に対して、ブタンとイソブタンなどの純気体を中心に透過速度定数の供給圧力依存性を調べた。その結果、各C4炭化水素は、その飽和蒸気圧付近で透過速度定数が急激に増大する傾向がみられた。この現象は、これまで提案されてきたヘンリー溶解モデルや二重収着モデルでは説明できない挙動であるが、温度依存性の結果と合わせて考えれると、展開した高分子中に多量に気体が溶解し、拡散係数も増大すると考えた。そこで膨潤高分子中の気体拡散表すKamiyaらの式にOrbeyらの高分子用Peng-Robinson状態方程式を適用したモデルによる解析を試みたところ、圧力依存性の再現が可能となった。次年度は2〜5成分系のC4炭化水素混合物の気体透過実験を行い、モデルによる解析結果と比較しながら、成分分離のための最適使用条件を探索する。また複合膜も本年度開発した内面電解型アルミニウム陽極酸化皮膜の他、多孔質ガラスおよび多孔質セラミックと高分子の複合膜作製を試みる予定である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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