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1998 年度 実績報告書

ゼオライト分離膜の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09750839
研究機関早稲田大学

研究代表者

松方 正彦  早稲田大学, 理工学部, 助教授 (00219411)

キーワードゼオライト / 無機膜 / 分離 / ドライゲルコンバージョン / 気相輸送法 / 合成 / 二酸化炭素 / ZSM-5
研究概要

ゼオライト膜の合成条件を確立し、透過、分離、反応試験に境するアイテムを揃えることを目標とした。合成方法は、乾燥ゲルを有機結晶化剤蒸気や水蒸気中で結晶化させる方法(ドライゲルコンバージョン法)を用いた。検討したゼオライトは、SiO_2/Al_2O_3=50とローシリカなMFI型ゼオライトであり、平均細孔径0.1μmの多孔質アルミナ平板上に製膜した。原料ゲルの調製条件、ゲルの製膜条件、結晶化条件などを詳細に検討し、緻密な膜の調製条件を検討した。特に、緻密な膜の合成条件はアルカリ濃度であった。Na_2O/SiO_2=0.19〜1.14、H_2O/SiO_2=40〜120の範囲で結晶化を検討した。Na_2O/SiO_2=0.32-0.41、H_2O/SiO_2=80にて緻密なMFI膜が得られた。l,3,5-トリイソプロピルベンゼン-(TIPB)の透過流束は測定限界(1×10^<-10>mol m^<-2>s^<-1>Pa^<-1>)以下であった。TIPBはMFI型ゼオライトの細孔より大きく、TIPBの透過は膜が緻密でないことを表している。断面SEM観察より、膜の緻密な部分はアルミナ支持体とゼオライトのコンポジット層であり、コンポジット層の厚みが膜の緻密さに影響を与えていることが示された。また、単成分ガス透過試験では、二酸化炭素の透過速度が窒素やメタンより大きかったため、Knudsen拡散以外の透過機構の寄与があることが示された。原料ゲルのSiO_2/Al_2O_3=50とローシリカなMFI型ゼオライト膜の開発に成功し、TWBの透過試験より緻密な膜であることを示した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] P.R.H.Prasad Rao et al: "Phase transformation of BEA Zeolite by dry gel conversion" Chem.Letters. 311-312 (1998)

  • [文献書誌] P.R.H.Prasad Rao et al: "Synthesis of BEA by dry gel conversion and its characterization" Microporous and Mesoporous Mater.21. 305-313 (1998)

  • [文献書誌] 松方 正彦: "酸素透過型メンブレンリアクターによるメタンからの合成ガスの製造" 化学と工業. 51(5). 787 (1998)

  • [文献書誌] 松方 正彦: "ドライゲルコンバージョン法による新しいゼオライトの合成とその特性" 触媒技術の動向と展望1998. 27-35 (1998)

  • [文献書誌] 松方 正彦: "無機膜による炭化水素分離" 膜. 23(2). 55-61 (1998)

  • [文献書誌] 松方 正彦: "ゼオライトOU-1合成の経緯と構造" ゼオライト. 15(4). 152-156 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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