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1997 年度 実績報告書

メタノールと炭酸ガスから炭酸ジメチルの直接合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09750848
研究機関東京大学

研究代表者

富重 圭一  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50262051)

キーワード炭酸ジメチル / 二酸化炭素 / ジルコニア / 酸・塩基両機能性
研究概要

炭酸ジメチル((CH_3O)_2CO、DMC)は炭酸のジエステルであり、カルボニル化剤、メチル化剤として反応性に優れた化学物質であるため、毒性の極めて強いホスゲンやジメチル硫酸の毒性の低い代替品として期待される低環境負荷型原料である。また、DMCはオクタン価が極めて高く、しかも沸点がガソリンと同程度であることから、含酸素オクタン価向上剤としての利用も期待されている。本研究では、DMCを炭酸ガスとメタノールだけの原料から直接合成できるとすれば、真に低環境負荷型物質となると同時に、地球温暖化物質である炭酸ガスの有効な固定化法の一つとなり得るものと期待でき、増えることが予想される儒要への対策にもなる。Zr(OH)_4を前駆体として調製した酸化ジルコニウム触媒を用いてCH_3OH/CO_2=1/1、全圧60気圧、反応温度433Kの反応条件下において、炭酸ジメチルが選択率100%生成することを見出した。これは、ジルコニアが固体表面上に原子・分子レベルで隣接する酸・塩基点をもつ物質であることに起因することを明らかにした。メタノールと炭酸ガスからの炭酸ジメチル生成において、メタノールと塩基点との相互作用によるCH_3O^-イオンの生成及び、そのCO_2分子への求核的攻撃によるCH_3OCOO^-の生成反応が進行する必要がある。さらに酸点上で活性化されたメタノールからCH_3^+が生成し、両者のイオンが結合するという反応機構で進行する触媒反応であることが示唆された。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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