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1998 年度 実績報告書

メタノール直接合成複合触媒の開発・研究

研究課題

研究課題/領域番号 09750853
研究機関静岡大学

研究代表者

東 直人  静岡大学, 地域共同研究センター, 助教授 (50192464)

キーワードメタノール合成 / モリブド珪酸 / メタンの部分酸化 / メタン転化率
研究概要

メタンからメタノールの直接合成において、メタノールおよびホルムアルデヒドの収率が安定して4%を超えることは難しく、この値が目標値とされている。本研究では、この反応に対する有効触媒を開発することを目的とし、前年度には酸化モリブデンが触媒として有効であること、また、原料ガス中に水蒸気を添加させることによりメタノール、ホルムアルデヒドの収率が約4.5%まで向上することを見出した。また、触媒活性物質としては、水蒸気を添加することによって触媒表面上に生成するモリブド珪酸塩であることを見出した。本年度はさらなる高収率化を図るため、シリカ担持モリブド珪酸触媒を用いて、水蒸気過剰雰囲気下におけるメタノールとホルムアルデヒドの選択性、収率を検討した。
触媒は、シリカ上にモリブド珪酸水溶液を浸し、蒸発乾固させて調製した。原料ガスとしてメタン1.8L/hr、酸素0.2L/hr、水蒸気を用いた。反応は600℃で固定床流通反応装置を用いて行い、生成物はガスクロマトフラフィーで分析した。
一般にモリブド珪酸塩は300℃で分解すると報告されているが、600℃でも水蒸気過剰雰囲気下では、その構造が保たれていることが赤外分光測定により確認された。メタンの部分酸化反応を行ったときの水蒸気添加効果の測定では、原料ガス中への水蒸気導入量が増加するに伴い、メタノールとホルムアルデヒドの選択性は増加し、一酸化炭素と二酸化炭素の選択性は減少した。また、最大収率としては約9%の値が得られ、いままで達成が困難であるといわれていた4%をはるかに凌ぐものであり本研究によって開発した触媒の有効性を示すものである。さらに、原料ガス中の酸素濃度による反応性について検討したところ、原料ガスがメタン1.2L/hr、酸素0.8L/hrのとき、さらにメタンの転化率が増加し、それによりメタノールとホルムアルデヒドの収率の向上が認められた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Aoki, M.Ohmae, T.Nanba, K.Takeishi, N.Azuma, A.Ueno,et al.: "Direct conversion of methane into methanol over MoO_3/SiO_2 catalyst in an excess amount of water vapor" Catalysis Today. 45. 29-33 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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