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1997 年度 実績報告書

シアン配糖体計測用全固定型センサーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 09750896
研究機関東京農工大学

研究代表者

立間 徹  東京農工大学, 工学部, 助手 (90242247)

キーワード化学センサ / 電気化学 / 酵素電極 / 活性阻害 / シアン配糖体
研究概要

本研究では、キャッサバ、ウメ、アンズ、タケノコなどの食用植物中に含まれ、急性・慢性食中毒の原因と成っているシアン配糖体に対する、高感度・高選択性・安価かつ簡便な全個体型センサーの開発・評価を目的とした。グラファイト電極上にペルオキシダーゼを化学吸着により固定化し、その上にβ-グルコシダーゼを架橋して固定化した。このβ-グルコシダーゼによりリナマリン、アミグダリンなどのシアン配糖体が分解され、遊離されたシアンがペルオキシダーゼの活性部位に可逆に結合し、その過酸化水素還元触媒能を阻害する。この触媒能を電気化学的方法(アンペロメトリー)により測定し、その減少率に基づいてシアン配糖体の定量を行うことができた。こうして得たセンサーをさらに小型化・薄層化するためには、通常のグラファイト電極にかえて、グラファイト粉末とポリマーバインダーからなるグラファイトコーティングを用いる必要が生ずる。そこで、グラファイトコーティング上におけるペルオキシダーゼの反応速度論についても調べた。その結果、ペルオキシダーゼの、過酸化水素との反応速度定数は通常のグラファイト電極を用いた場合と同じ程度だったが、グラファイトコーティングからペルオキシダーゼへの電子移動反応速度定数は、通常のグラファイト電極の場合より小さくなることが明らかになった。しかし、コーティングに含まれるバインダーの割合を減らすことにより、速度定数をある程度高められることがわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 立間 徹: "Kinetic Analysis of Electron Transfer from a Graphite Coating to Horseradish Peroxidase" Journal of Electroanalytical Chemistry. (印刷中).

  • [文献書誌] Hock-Hin Yeoh: "The Trend for Monitoring the Cyanogenic Potential of Cassava is towards Biosensor Development" Trends in Analytical Chemistry. (印刷中).

  • [文献書誌] 立間 徹: "活性阻害型バイオセンサ" 化学センサ. 13. 83-89 (1997)

  • [文献書誌] 立間 徹: "新しいバイオセンシング技術の展開" 計測と制御. 36. 575-579 (1997)

  • [文献書誌] 立間 徹: "Scanning Electrode Quartz Crystal Analysis.Application to Metal Coatings" Faraday Discussions of the Chemical Society. (印刷中).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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