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1997 年度 実績報告書

光学活性支持電解質の創製と有機電極反応によるエナンチオ選択的不斉合成反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09750945
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

前川 博史  長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (70283041)

キーワード光学活性支持電解質 / 不斉合成 / 有機電極反応
研究概要

本研究では、有機電極反応における支持電解質の果たす役割とその重要性に着目し、光学活性点を持つ支持電解質を分子設計し、合成すると共に、それを用いた電気化学的酸化還元反応により、エナンチオ選択的な不斉合成反応の開発を目指している。支持電解質の選定については酸化反応ではスルホネートイオンのように支持電解質のアニオン部分に、還元反応では第四級アンモニウムイオンのようなカチオン部分に光学活性を有する支持電解質が適当であると考えられるので、それらの合成反応を検討した。まず、本年度は酸化反応について不斉誘導の可否を検討することとし、エノールエステル類及びウレタン類の電極酸化メトキシ化反応において反応を試みた。ウレタン類の酸化においては市販されているカンファースルホン酸ナトリウム-メタノール系で反応の検討を行ったが、メトキシ化反応はカンファースルホン酸ナトリウムを支持電解質として用いた場合でも起こることが確認できたものの、NMRでテトラエチルアンモニウムトシレートを支持電解質にした場合と生成物に差異が認められなかった。そこで次に、溶媒をメタノール-アセトニトリルとしその混合比を変化させたが、メタノールの比率が高いときには生成物の構成に変化はなく、アセトニトリルの比率が増大すると電位の上昇が顕著になり、酸化反応が円滑に進行しなくなったので、支持電解質をカンファースルホン酸のテトラアルキルアンモニウム塩に変更し、その合成を行った。この支持電解質はテトラエチルアンモニウムトシレートの合成法と同様に合成することができることが判明したが、収率が必ずしもよくないため、精製方法を中心に収率改善を同時に検討している。また、現在、一部精製したカンファースルホン酸テトラエチルアンモニウムを用いてウレタン類及びエノールエステル類の酸化反応において不斉合成の進行の可否検討を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 前川 博史ほか: "Unusual rearrangement by anodic oxidation of cycloalkanones in the presence of trifluoroacetic acid" Electrochimica Acta. 42・13-14. 2265-2266 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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