研究概要 |
ヨウ化ジアリールビスマスとヨウ化サマリウム(II)の反応からテトラアリールジビスムタン(1,Ar_2BiBiAr_2)の効率的調製法を検討し、以下の結果を得た。 1.置換基がフェニル基(Ar=Ph)の場合、本還元反応により目的のジビスムタン1が57%の収率で得られることを見いだした。 2.得られたテトラアリールジビムスタンにジアシルジセレニドを反応させたところ、金属ビスマスおよびトリアリールビスマスとともに対応するセレノカルボン酸Se-アリールエステルが60〜80%の収率で得られることが明らかとなった。 3.ヨウ化ジアリールビスマスをヨウ化サマリウム(II)と反応させた後、続いてジアシルジセレニドを反応させることにより、ワンポットで対応するセレノカルボン酸Se-アリールエステルが50〜80%の収率で得られることが明らかとなった。 4.テトラアリールジビスムタンとジアシルジセレニドとの反応はセレノカルボン酸ジアリールビスマスエステルの生成と分解を経由して進行していることが、別途合成したセレノカルボン酸ジアリールビスマスエステルの熱分解反応から示唆された。
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