• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

感光性高分子LB膜を用いたレドックス種の二次元平面制御

研究課題

研究課題/領域番号 09750962
研究機関東北大学

研究代表者

青木 純  東北大学, 反応化学研究所, 助手 (50250709)

キーワードラングミュアーブロジェット膜 / 分子パタ-ニング / ヘテロ接合素子 / 光誘起電子移動
研究概要

ラングミュアーブロジェット(LB)法は有機分子を分子レベルで高度に配向・配列させ、ナノメートルオーダーで膜厚を接合制御することができる技術であり、次世代を担うナノテクノロジーのひとつとして期待されている。本研究では、レドックス機能を有する感光性高分子LB膜を作製し、フォトリソグラフィー法によりレドックス機能高分子LB膜の分子パタ-ニングを試み、レドックス機能性LB膜の二次元平面制御の可能性を明らかにする。さらに、本法を用いてマイクロアライ電極上に異なるレドックス種を二次元平面内でヘテロ接合したLB膜素子を構築し、電気化学的手法によりその機能表現を試みることを研究目的としている。以下に本年度得られた研究成果を示す。
1.構造規制界面による光電流のベクトル制御
RuLB膜だけでは光励起されたルテニウム錯体(Ru^<2+*>)がITO電極と光誘起電子移動を行うが、速やかな逆電子移動のため外部へ光電流として取り出せない。これに対し、ヘテロ積層構造ではRuとFc間の光誘起電子移動によって電荷分離状態(Ru^+,Fc^+)が生じ、逆電子移動と電極反応の競争反応により光電流が発生すると考えられる。その電流の方向性はこれらのうちの内膜が電極反応することで決まることがわかった。
2.高次組成化構造による光量子収率の高効率化
TEOA存在下RuLB膜及びITO/Fc/Ruヘテロ積層LB膜の光電流を比較すると、明らかにヘテロ積層構造にすることで光電流は大きくなり、光誘起電子移動効率が向上していることがわかった。その量子収率は5.9%であり、RuLB膜の場合の2.7%に比べ約2倍効率が増加することが明らかとなった。
3.機能団を有する感光性高分子LB膜の作製
フェロセン及びピレン誘導体を有する感光性両親媒性高分子を調整し、その単分子膜挙動、及びLB膜のフォトパタ-ニングに関する検討を行った。ピレン含有光架橋性高分子LB膜はフォトパタ-ニングが可能であり、蛍光顕微鏡測定により、蛍光性物質の分子パタ-ニングに初歩的ではあるが成功した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Atsushi Aoki: "Molecular Patterning Using Two-Dimentional Polymer Langmuir-Blodgett Films" Advance Materials. 9. 361-364 (1997)

  • [文献書誌] Tokuji Miyashita: "Molecular Photopatterning with a two-dimensional network of pollymer LB films" Thin Solid Films. (in press). (1998)

  • [文献書誌] Tokuji Miyashita: "Molecular Patterning with a Two-Dimensional Network Pollymer LB film 2 : Drawing Patterns ba an Electron Beam," Supramolecular Science. (in press). (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi