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1997 年度 実績報告書

蛍光性電解重合膜による有機EL素子の作成と素子物性

研究課題

研究課題/領域番号 09750989
研究機関信州大学

研究代表者

安達 千波矢  信州大学, 繊維学部, 助手 (30283245)

キーワード有機EL / エレクトロルミネッセンス / LED / 電解重合 / 超格子 / ビニルモノマー / ド-ピング / 蛍光
研究概要

本研究では、電解重合法において重合時に生じるド-ピング現象を制御することにより、電子伝導性、蛍光性の強い薄膜を作成し、有機EL素子構築への展開を検討している.平成9年度は、まず、モデル化合物としてビニルカルバゾール(VCz)の電解重合膜について検討を行った.VCzの重合体であるポリビニルカルバゾールは、蛍光性かつキャリヤ-輸送機能を有するため、発光素子への展開が可能なモデル材料である.
従来、VCz重合膜は、蛍光強度が低いことが指摘されている.これは、重合の進行に伴い電極表面近傍に粒子状の析出物が生じることが原因である.本研究では、この粒子状の析出を抑制するために、重合溶媒を急速に流すフロー電解セル法により均一な薄膜の形成を試みた.さらに、析出薄膜の凝集状態を制御するために、重合溶媒について検討を行った.
SEM観察の結果、フロー電解セル法は均一な薄膜を形成するのに有効な製膜法であることがわかった.特に、重合溶媒として、Acetonitrile(AN)に対して20vol%のchloroform(CHCl_3)を含有させることにより、従来の重合膜よりも2倍強の蛍光強度を有する薄膜を作成することができた.この場合、粒子状の析出が抑制されている様子が確認された.さらに、フローセルの流速を0.4ml/minに上昇することで蛍光強度の大幅な増大が確認された.
次年度においては、さらに多種のビニル化合物について検討を行い、発光素子の構築へ展開を図る.また、本研究でのド-ピングの概念を利用し、キャスト法により従来では困難であった1.5μm以上の膜厚発光素子に構築にも成功している.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] C.Adachi et.al.: "Organic light Emttiing diodes using spherical aggregates" Proceedings of SPIE. 3148. 62-69 (1997)

  • [文献書誌] A.Yamamori et.al.: "Doped Organic Light Emitting Diodes(DOLED)having a 650-nm-thick Hole transport layer" Applied Physics Letters. 72. (未定) (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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