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1997 年度 実績報告書

温湿環境におけるCFRP複合材料の損傷進展プロセスのその場観察による解明

研究課題

研究課題/領域番号 09751009
研究機関九州大学

研究代表者

黄木 景ニ  九州大学, 応用力学研究所, 助手 (70281194)

キーワード温湿環境 / トランスバースクラック / 層間剥離 / その場観察 / 擬似等方性 / 残留応力 / クリープ
研究概要

1.その場観察録画システムの確立
各種温度環境下及び吸湿状態における複合材料試験片の負荷中の微視的損傷進展をその場観察すると同時に動的な映像としてビデオに録画できるシステムを確立した。すなわち,試験片を試験機に取り付けて恒温槽に入れた状態のまま,実体顕微鏡を用いて恒温槽の外から微視的損傷を観察し,さらに,実体顕微鏡にCCDカメラを取り付けてビデオデッキ及びビデオモニタに接続することにより動的な映像として観察・録画できることを確認した。
2.各種温度環境下における微視的損傷進展のその場観察
上記その場観察録画システムを用いて,以下の成果が得られた。
2.1擬似等方性積層板の損傷過程:高温(110℃)及び室温におけるCFRP擬似等方性積層板の単調負荷中の微視的損傷進展を調べ,以下の知見を得た。応力ーひずみ応答における非線形性は自由縁から発生・進展する大開口変位の層間剥離に起因する。高温,吸湿により損傷進展順序は影響を受けないが,吸湿による残留応力の緩和のため損傷の発生応力は高くなり,高温による強度低下のため損傷の発生応力は低くなる。乾燥試験片では層間剥離が内部へ進展する応力は発生応力より高いが,吸湿試験片では両者は同じ応力である。なお,有限要素法による応力解析も同時に行い,残留応力と観察された損傷過程との関係が明らかにされた。
2.2クリープ負荷中のトランスバースクラック発生挙動:高温(110℃)におけるCFRPクロスプライ積層板のクリープ変形中のトランスバースクラック密度の変化を調べ,クリープ荷重下で2つの時間段階でトランスバースクラックが発生することが観察された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 黄木景二,高雄善裕: "擬似等方性積層板の応力-ひずみ応答と損傷進展に及びす吸湿の影響" 日本複合材科学会誌. 24.1. 20-29 (1998)

  • [文献書誌] 金炯秀,黄木景二 他: "各種温度環境下におけるCarbon/Epoxy擬似等方性積層板の微視的損傷" 材料. 47.5(印刷中). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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