現在実際に使われている音声を使った航海支援システムでは、安全性を確保するために、最低限の音声支援に限られている。本研究では、音声支援をより実用化することを目的に行った。 本研究により相異度解析法という手法で音声認識装置が聞き誤りやすい言葉を事前に見つけ、学習しておくことで誤認識を防ぐことができ、より認識率を上げることが出来るようになった。 不特定話者でも誤認識を減らすことができるようになり、音声認識システムを向上させることができた。しかし、まだ本研究では行えなかった問題点があり、まだ十分なインターフェースとしては使えないと思われる。今後、音声による意思の伝達を完全に行うためには、人間の心理分析システムの開発が重要になってくると考えられる。 また、本研究では対話型舶用機関運転支援システムのインターフェイスについても検討を行った。 音声認識装置で2つの音声認識アプリケーションを作成し、音声入力実験を行った。どちらのアプリケーションでも、既存のアプリケーションよりも高い認識率を得ることができ、また研究を進めていく上で、新たに必要と思われる機能・改良点もいくつか見つけることができた。今後は、知識データベースとの通信網の確立、推論機能の付加など、さらに信頼性の高いインターフェースを目指して研究を進めていく必要がある。
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