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1997 年度 実績報告書

土壌水分及び空気湿度がキャッサバの気孔開閉に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 09760012
研究機関宇都宮大学

研究代表者

伊谷 樹一  宇都宮大学, 農学部, 講師 (20232382)

キーワードキャッサバ / 気孔 / 湿度 / 土壌乾燥 / CCDカメラ
研究概要

キャッサバが乾燥土壌下でも植物体内の水分状態を高く保つことができる一つの要因は、高い水ポテンシャル域で閉鎖する気孔によるもので、それは葉の浸透ポテンシャルを高く保つ機構によることを明らかにしてきた。一方、キャッサバの気孔は葉の水ポテンシャルだけではなく大気湿度にも敏感に反応し、葉が乾燥空気に触れても気孔が閉鎖することが報告されている。本研究では、土壌および大気の水環境に変化に対するキャッサバの気孔反応の機構を明らかにすることを目的とし、大気の乾燥に対する気孔反応について調査をおこなっている。
大気湿度に対する気孔反応は、葉の周辺環境を変化させることなく計測する必要があり、従来使用されてきた小型チャンバーに葉を挿入する方法では厳密な湿度の制御は難しい。そこで、葉からの蒸散を無視できるような大型チャンバーを用い、気孔開度の計測は超拡大CCDカメラで遠隔観察する手法を試みることにした。平成9年度は、この計測システムの確立に重点を置いた。当試験で使用したカメラは被写体に接触することがないため、葉の周辺環境を変化させることなしに気孔を長期間にわたって連続観察することができることか確認できた。しかし、気孔開度の観察には、レンズの倍率を2,000倍程度にまであげる必要があり、それに伴うレンズへの入射光不足や、わずかな葉の揺れによる焦点のずれが問題となった。入射光不足は照光機を工夫することで克服できたが、被写体を固定する装置についてはまだ改良を加える必要がある。また、葉を挿入する大型チャンバーは、温度、湿度、風速を調整できるものが完成している。現在は人工光下で室内運転しているが、運搬可能な赤外線吸収用フィルターを製作できれば、屋外での計測も可能となる。
平成10年度は、上記システムをさらに改良しながら予備試験を繰り返し、夏季の本調査に臨むことになる。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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