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1997 年度 実績報告書

植物の成熟を制御するACC deaminaseの立体構造決定とその制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09760063
研究機関北海道大学

研究代表者

中川 敦史  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20188890)

キーワード構造生物学 / シンクロトロン放射光 / 多波長異常分散法 / B6酵素
研究概要

酵母由来のACC deaminaseの立体構造をX線回折法により決定し,その反応機構を原子レベルで解明することを目的として研究を行った.Photon Factory(つくば),SPring-8(西播磨),ESRF(フランス)において,シンクロトロン放射光を使って回折強度データ収集を行い,ネイティブ,PHMBS共結晶の高分解能(2.5Å以上)の回折強度データの収集に成功した.また,北大・農学部において大量発現系が確立したので,セレノメチオニン置換体を作製し,結晶化を試みた.ネイティブとほぼ同様の条件で結晶が得られたが,ビームタイムの制限により,現在のところ良好な回折強度データは得られていない.
本研究では,すべて結晶を100Kに冷却した条件でデータ収集を行なったため,データセット間での同型性が崩れ,また,PHMBS共結晶では,これまでと違った結晶系のものも得られた.このため,位相決定は,2つの異なる結晶系のPHMBS共結晶を用いた多波長異常分散法により行った.いずれのデータとも,Maximum-likelihoodを利用した位相決定を行った結果,2回軸で関係付けられる2量体のおおまかな構造(分子境界および一部の2次構造など)が明らかになった.
現在,原子レベルでの解釈が可能な電子密度図を得るために,結晶間および結晶内の分子置換平均化法による位相改良を進めており,また,これと平行して,新たな位相情報を得るために,セレノメチオニン置換体結晶の回折強度データ収集,および,高圧下で希ガスをソ-キングする新しい重原子置換体結晶の作製を進めている.

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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