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1997 年度 実績報告書

アミノ酸に応答した遺伝子転写制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09760125
研究機関山形大学

研究代表者

竹中 麻子  山形大学, 農学部, 助教授 (40231401)

キーワードタンパク質栄養 / IGFBP-1 / 転写調節 / IRE / GRE / HuH-7
研究概要

本研究では、アミノ酸に応答して遺伝子の転写が制御されるメカニズムを解明することを目的として、IGFBP-1遺伝子をモデルとして研究を進めている。本年度はまず、IGFBP-1遺伝子上のアミノ酸応答性領域の同定を試みた。
さまざまな長さのラットIGFBP-1遺伝子5′上流のプロモーター領域に、レポーター遺伝子としてルシフェラーゼ遺伝子を連結したプラスミドを作成し、このプラスミドを肝癌由来細胞株HuH-7に導入した。なお、HuH-7において、培地中のアミノ酸量の減少によりIGFBP-1遺伝子の転写が誘導されることを、我々はすでに確認している。この細胞を用いて、培地中のアミノ酸の有無に応答したプロモーター活性の変化を測定した。
ラットIGFBP-1遺伝子5′上流領域-913〜+70(塩基の番号は転写開始点を1とする)を組み込んだプラスミドをHuH-7い導入した場合、倍地からアミノ酸をのぞくことにより、ルシフェラーゼ活性により測定されるプロモーター活性は3倍程度上昇した。またこの活性の上昇は、プロモーター領域を-120まで削ってもみられたのに対し、-81まで削ることにより消失した。このことからIGFBP-1遺伝子上のアミノ酸応答領域は-120〜-81にあると考えられた。この領域にはインスリン応答領域(IRE)・グルココルチコイド応答性領域(GRE)・HNF-1結合領域が含まれていた。そこでさらに-112〜-77、-76〜-36の各領域を欠失したプラスミドを構築し、同様にプロモーター活性を測定したところ、-112〜-77を欠失することによりプロモーター活性のアミノ酸応答性が消失した。以上の結果から、IGFBP-1遺伝子におけるアミノ酸応答性領域は-112〜-81に存在することが示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Higashi,Y., et al.: "Effect of Protein Restriction on Messenger Ribonuleic Acid of Insulin-like Growth Factor-l and Insulin-like Growth Factor Binding Proteins in Liver of Ovarlectomized Rats." Brit.J.Nutr.(in press).

  • [文献書誌] Koide,T., et al.: "Insulin-like Growth Factor-l Potentiates Protein Synthesis Induced by Thyrotropin in FRTL-5 Cells:Comparison of Induction of Protein Synthesis and DNA Synthesis." Endocrin J.(in press).

  • [文献書誌] Ito,Y., et al.: "Starvation-enhanced Insulin-dependent Tyrosine Phosphorylation of the 195-kDa Protin in Intact Rat Liver." Biosci.Biotech.Biochem.61(12). 212-2124 (1997)

  • [文献書誌] Ito,Y., et al.: "Changes in Tyrosine Phosphorylation of Insulin Receptor and Insulin Receptor Substrate-1(iRS-1)and Association of p85 Subunit of Phosphatldyllnositol 3-kinase with iRS-1 after feeding in Rat Liver in Vivo." J.Endocrinol.154. 267-273 (1997)

  • [文献書誌] Ito,Y., et al.: "Interaction between cAMP-Dependent and Insulin-Dependent Signal Pathways in Tyrosine Phosphorylation in Primary Cultures of Rat Hepatocytes." Biochem.J.324. 379-388 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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