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1998 年度 実績報告書

高脂肪食摂取による乳脂肪球皮膜タンパク質遺伝子の発現変動

研究課題

研究課題/領域番号 09760127
研究機関名古屋大学

研究代表者

青木 直人  名古屋大学, 農学部, 助手 (40242846)

キーワード乳腺 / 乳腺上皮細胞 / 乳脂肪球皮膜 / 高脂肪食 / 泌乳
研究概要

昨年度、乳脂肪の乳汁中への分泌に重要な役割を果たしていると考えられている乳脂肪球皮膜タンパク質、MFG-E8、プチロフィリンに対する特異抗血清を用いたWestern blot解析の結果、高脂肪食摂取群の乳汁サンプルにおいて脂肪成分(トリグリセライド、遊離脂肪酸)濃度が高度に減少したにもかかわらず、両タンパク質はほぼ同程度検出され、乳汁中への脂肪の分泌と乳脂肪球皮膜タンパク質の分泌が必ずしも密接に関連していないことを示す結果を得た。本年度はさらに遺伝子レベルでMFG-E8、プチロフィリン、およびCD36(乳脂肪球皮膜の主要タンパク質の一つ)の発現を解析した。昨年度と同様に、妊娠を確認したマウスに、妊娠期・泌乳期を通じて高脂肪食あるいは通常食を摂取させる。分娩直後、泌乳中期、泌乳後期にそれぞれのマウスより乳腺を摘出し、全RNAを調製した。MFG-E8、ブチロフィリン、CD36のcDNAをプローブとしたノーザンブロット法により乳腺組織における乳脂肪球皮膜タンパク質mRNAの変動を解析したところ、両群間で有意な差は認められなかった。さらにそれぞれのcDNA配列に特異的なプライマーを用いたRT-PCR法により同様に解析したところ、やはり両群間で有意な差は認められなかった。なお、典型的な乳タンパク質の一つであるβ-カゼインの発現量も両群間で差は認められなかった。昨年度得られた結果と考えあわせると、乳脂肪球皮膜主要タンパク質の発現は遺伝子、タンパク質両レベルで、必ずしも乳脂肪の合成量と連動しているわけではないということが強く示唆された。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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