• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

シントウ由来カプシアノシド類によるタイトジャンクション調節活性の機構解析

研究課題

研究課題/領域番号 09760134
研究機関宇都宮大学

研究代表者

橋本 啓  宇都宮大学, 農学部, 講師 (10237935)

キーワードCaco-2 / タイトジャンクション / カプシアノシド / チロシンリン酸化 / PIP_2
研究概要

(1)シシトウ抽出物から各種クロマトグラフィーによりジテルペングルコシドであるカプシアノシドC、及び、Fを精製した。また、カプシアノシドFを1NNaOH中、65℃でインキュベートし、分取用カラムを用いたHPLCにより分画し、最終的に2種類の単量体を得た。
(2)カプシアノシドC、F、およびその単量体がヒト大腸癌由来培養細胞株Caco-2のタイトジャンクション(TJ)の透過性に及ぼす影響を、透過性膜上に単層培養したCaco-2細胞層の経上皮電気抵抗の低下により調べた。その結果、より疎水的であると予想されるカプシアノシドFに強い透過性上昇活性が認められ、一方、カプシアノシドCには有意な活性は認められら無かった。また、カプシアノシドFは、単量体にする事によりその活性は消失した。
(3)カプシアノシドC、Fの構造は、ラムノース残基とテルペングルコシドのエステル結合の様式が主に異なる。そこで、CS Chem Officeを用いた解析によりカプシアノシドCとFの立体構造を比較すると、カプシアノシドFはよりコンパクトな形を取っているものと推定された。また、透過性上昇活性が消失した単量体の立体構造はカプシアノシドCにおける構造に近いものと推定された。即ち、カプシアノシドはその立体構造の違いが活性の強さの違いを生み出しているものと考えられた。
(4)Caco-2細胞層をカプシアノシド処理した際の蛋白質リン酸化の程度の変化を、抗ホスホチロシン抗体を用いたイムノブロット法により調べた結果、細胞内チロシンリン酸化タンパク質量の増加が認められた。
(5)Caco-2細胞層をカプシアノシド処理した際の細胞内phosphatidylinositol 4,5-bisphosphate(PIP_2結合蛋白質の変化をイムノブロット法により解析した結果、分子量3〜4万の複数バンドの上昇が認められた。

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi