研究は順調に進んでいる。研究実施計画(様式3-3)に基づいて、本年度は下記の検討を行った. 1.自己学習システムの検討 これまでに提唱されてきた自己学習型制御システムとしては、ファジィ制御、ニューロ制御、遺伝的アルゴリズム、カオスなどがあり、さらにこれらのいくつかを組み合わせた制御システムがある。これらの制御システムには、適用可能な分野や演算量についての特徴に各々一長一短あり、最適な制御方法として結論づけられるものは未だない。したがって、さらに検討を続ける必要がある。 2.制御システムの構築とシュミレーションによる検討 前項の結論が出ていないことに関連して、最終的な制御システムの構築には未だ至っていないが、ニューロ制御を中心とした制御システムについて、テストを行いながら構築を始めている。また、不整地上の機械、特に脚が土壌に及ぼす影響と土壌の反応との関係については、ビジュアルなコンピュータシュミレーションを行っており、現在は小型試験機を用いた実験の準備を進めている。このシュミレーションについては、第109回日本林学会大会において口頭発表の予定である。 3.不整地における車両の挙動の検討 森林内における機械の移動が林地に与える影響と、その後の回復状況について調査し、検討した。また、森林内作業が残存木に与える影響について被害状況を調査し、原因などについて検討した。これらは各々雑誌論文として取りまとめた。
|