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1997 年度 実績報告書

定置網の漁獲効率に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09760176
研究機関東京水産大学

研究代表者

秋山 清二  東京水産大学, 水産学部, 助手 (00251679)

キーワード漁業 / 漁具 / 漁法 / 定置網
研究概要

1.定置網内の魚群分布割合に関する操業実験
千葉県館山湾の小型定置網(水深10m)で運動場と箱網の魚群分布割合を調べた結果,両者の割合は19%:81%となった。岩手県大槌湾の小型定置網(水深15m)で箱網とキンコのサケの分布割合を調べた結果,両者の割合は30%:70%となった。神奈川県平塚沖の大型定置網(水深48m)で第1箱網と第2箱網の魚群分布割合を調べた結果,両者の割合は27%:73%となった。以上より,定置網の漁獲効率に関与する最終漁獲部位への魚群の到達割合が把握されるとともに,漁具構造や操業方法の改良により漁獲量の増加が見込めることが明らかとなった。
2.定置網の揚網時刻・揚網間隔とサケの漁獲量に関する操業実験
岩手県大槌湾の小型定置網(水深15m)を4時間間隔で揚網し,サケの漁獲尾数を調べた結果,各時刻の平均漁獲尾数は0:00が5.3尾,4:00が5.7尾,8:00が9.0尾,12:00が16.0尾,16:00が24.7尾,20:00が8.3尾となった。これより,サケは日出から日没までの昼間を中心に定置網へ入網したものと考えられた。また,上記の小型定置網を異なる時間間隔で揚網し,サケの漁獲尾数を調べた結果,1揚網あたり平均漁獲尾数は揚網間隔4時間のときに11.5尾,8時間のときに20.1尾,24時間のときに43.4尾となった。これより1日あたり平均積算漁獲尾数は揚網間隔4時間のときに69.0尾,8時間のときに60.3尾,24時間のときに43.4尾となった。以上より,定置網の箱網へ入網したサケの逸出は比較的少ないものと考えられた。
なお,今後は水中テレビカメラによる魚群行動のモニタリングと操業実験を伴行して行い,定置網の漁獲効率に関する詳細な検討を行う計画である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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