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1997 年度 実績報告書

穴播き式不耕起播種機の開発と同機利用による環境汚染軽減のための栽培法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 09760234
研究機関宮城県農業短期大学

研究代表者

松森 一浩  宮城県農業短期大学, 農業科, 助教授 (00181793)

キーワード穴播き式不耕起播種 / 試作穴播き式不耕起播種機 / 緩効性肥料 / ダイズ生育の比較 / 土壌物理性の比較 / 雑草繁茂程度の比較
研究概要

1.試作不耕起播種機の前面にディスクコールタを装着することにより,これが播種穴作成予定地の土壌を切断する作用で,表面硬度の高い圃場でも所定の深さを持つ播種穴の作成が容易になった。また,凸子を土壌に差込んで播種穴を作成する構造にも係わらず播種穴側壁の土壌硬度は作業前に比べ30〜40%軽減し,作物の生育に好ましい環境を作り出した。
2.肥料を種子の周囲に高濃度で施用(穴播き式播種に相当)しても植物体が確実に出芽・生育することを確認するため,速効性肥料(RAF)と緩効性肥料(CAF)を用いて耕起(CT)圃場と不耕起(NT)圃場でダイズの栽培実験を行った。以下,NT圃場でCAF使用の場合の穴播き式と筋蒔き式(従来法)を比較すると(1)ダイズの生育に関しては(1)出芽率は穴播き式<筋蒔き式(2)草丈の推移は穴播き式=筋蒔き式(3)収量は穴播き式≦筋蒔き式(4)品質は穴播き式≒筋蒔き式となった。(2)雑草の繁茂程度は(1)被度は穴播き式=筋蒔き式(2)乾物重は穴播き式>筋蒔き式となった。(3)土壌物理性に関しては,地表面下10cmの(1)平均地温は穴播き式=筋蒔き式(2)pF値の高い時は穴播き式<筋蒔き式,低い時は穴播き式>筋蒔き式(すなわち穴播き式は筋蒔き式に比べ上下の変動が小さい)(3)土壌硬度は穴播き式は経時的な変動は小さいが,筋蒔き式は7月下旬から硬度が高まる。
以上ダイズの生育収量および品質の面から総合して,穴播き式不耕起播種は十分に実用的な栽培法といえる。今後は,緩効性肥料の組合わせを検討して出芽率を一層高めることと,試作機械の実用化を目指す。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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