• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

着床前哺乳動物初期胚の増殖・分化を制御する癌細胞由来因子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 09760260
研究機関秋田県立農業短期大学

研究代表者

小林 正之  秋田県立農業短期大学, 畜産学科, 助教授 (50211909)

キーワードマウス / 卵子 / 細胞成長因子 / 肝臓 / 癌細胞 / 体外培養 / ウシ
研究概要

卵胞・卵管および子宮液中に含まれる蛋白質の多くは血液(血清)由来であり、また肝臓は血液成分の主要な産生臓器である。更に、癌細胞株は未知の成長因子を産生している可能性がある。そこで、これらの性質を兼ね備えた肝癌細胞株に着目し、培養液中に分泌される初期胚発生促進因子を探索した。平成9年度では、ラット肝癌由来Reuber-H35細胞の無血清培養上清中に、マウス2細胞期卵の発育促進活性が存在することを明らかにした。一方、ラット肝癌由来BU胞培養上清はウシ体外受精卵の体外発育に有効であることが既に報告されている。そこで本年度は、マウス体内受精卵およびウシ体外受精卵の体外発育に対する、Reuber H-35およびBRL細胞培養上清の効果を比較した。得られた知見は以下の通りである。
1. マウス1細胞期卵の体外発育に対し、Reuber H-35およびBRL細胞培養上清は2細胞期特異的にその細胞分裂を抑制した。またその活性は、分子量1万以下画分に存在すること、Reuber H-35細胞培養上清の方が抑制活性が強いことを見出した。
2. マウス2細胞期卵の体外発育に対し、Reuber H-35およびBRL細胞培養上清は発育促進活性を示した。またその活性は、Reuber H-35細胞培養上清の方が強いことを見出した。
3. ウシ体外受精卵の体外発育に対し、Reuber H-35細胞培養上清は早期細胞死を抑制した。しかし、BRL細胞培養上清には、その活性は認められなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masayuki Kobayashi: "Reuber H-35 cell-conditioned medium prevents early degeneration of bovine embryos cultured in vitro." Journal of Reproduction and Development. 44. 421-425 (1998)

  • [文献書誌] 小林 正之: "哺乳動物初期胚の成長制御因子:マウス初期胚体外培養系を利用した新規細胞成長因子の探索" 日本比較内分泌学会ニュース. 89. 19-29 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi