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1997 年度 実績報告書

精祖細胞におけるアンドロゲンレセプター発現の役割

研究課題

研究課題/領域番号 09770018
研究機関杏林大学

研究代表者

宮東 昭彦  杏林大学, 医学部, 助手 (80255398)

キーワード精祖細胞 / 精巣 / アンドロゲン受容体 / 生殖細胞 / 共焦点レーザー走査顕微鏡 / 免疫組織化学 / in situ hybridization
研究概要

本研究では,精祖細胞に発現するアンドロゲンレセプター(AR)の役割をin vivo,in vitroの実験系を用いて解明することを目的とした。本年度は,その第1段階として,来年度実施予定のin vitro実験系で利用する解析手段を確立し,マウス成体の精祖細胞におけるARの挙動を明らかした(in vivo)。免疫組織化学的には,精祖細胞を含む精細管内の各細胞のAR発現変化を半定量的に解析する一方,in situ hybridization法を用い,各細胞のAR mRNA発現を検出した。
マウス精巣精細管の全載標本を用い,抗AR抗体(NH27)と反応,螢光標識(Cy3)し,同時にSYBR Green IおよびTOTO-3にて核を標識し細胞種の同定を行った。共焦点レーザー走査顕微鏡を用いて得た精細管上皮基底部の光学的切片像から,各細胞核のAR螢光強度を計測した。In situ hybridization法には,マウス精巣凍結切片を用い,AR mRNAに特異的なdigoxigenin標識オリゴヌクレオチドをプローブとして使用した。
その結果,セルトリ細胞,精祖細胞,筋様細胞の核が精細管上皮周期を通じて常にAR陽性であった。セルトリ細胞と精祖細胞とでは,螢光強度変化は共にstage依存性であった。即ち,最も強いstage VII〜Xには,最も弱いstageIII〜Vの2倍以上の螢光強度を示した。一方,筋様細胞では,精細管上皮周期に伴う顕著な変化は認められなかった。また,各stageにおいてB型精祖細胞はA型よりもAR螢光強度が弱かったが,A型精祖細胞間では幹細胞型と分化型とで有意な強度の差はなく,A型精祖細胞は一貫してAR陽性であった。以上のことから,精祖細胞およびセルトリ細胞では精細管上皮周期に対応して増減を繰り返し,また精祖細胞では精母細胞への分化に伴って失われることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 宮東昭彦: "精巣生殖細胞におけるアンドロゲンレセプター.螢光標識法、共焦点レーザー顕微鏡法" Mebio. 14(6). 129-131 (1997)

  • [文献書誌] 松田 実: "乳癌組織におけるHSP90,pS2とホルモンレセプターの免疫組織化学的検討" 乳癌基礎研究. 6. 24-28 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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